近畿大学医学部附属病院 免疫学教室

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腫瘍による免疫抑制因子は個々の患者毎に異なり、複数の因子が複雑に関与していることから、最適ながん免疫治療を提供するためには、時間・空間的にダイナミックな免疫応答を患者毎に評価することが重要です。患者毎のがん免疫応答を総合的に評価し、最適な治療の組み合わせを選択することを可能にするための研究が求められています。本講座は、これからのがん免疫治療を成功に導くポイントである「個別化」と「複合化」に対応するがん免疫治療の開発を目的としています。

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当教室の研究内容

免疫学教室では、がんに対する免疫応答を
分子レベル・細胞レベル・個体レベルで詳細に解析し、
ダイナミックな腫瘍免疫を理解し、免疫制御に基づく
がん免疫治療法を開発することを目的に研究しています。
がん免疫治療のバイオマーカーの
探索、および免疫制御技術の開発を行なっています。

基本方針
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研究内容の詳細
  • 1.抗腫瘍免疫応答の解析
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  • 2.ネオアンチゲン
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共同研究
ネットワーク
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ニュースNews

  • ニュース2026/3/10「Nishi memorial award in gastric cancer」 を受賞

    近畿大学医学部免疫学教室 准教授 長岡孝治が、第98回日本胃癌学会総会において 「Nishi memorial award in gastric cancer」 を受賞しました。本賞は、日本胃癌学会の英文誌「 Gastric Cancer」 に掲載された論文の中から選出されるもので、胃がんの基礎研究、病理、内視鏡、手術、化学療法などの分野において、最も優れた学術論文に対して授与される権威ある賞です。受賞対象となった論文は、胃がん腹膜播種に対する新たな免疫治療戦略に関する研究で、ネオアンチゲンmRNAワクチンが抗腫瘍免疫を誘導し、抗PD-1抗体療法を支える可能性を示したものです。https://link.springer.com/article/10.1007/s10120-026-01721-2受賞論文Title: Neoantigen mRNA vaccines induce progenitor-exhausted T cells that support anti-PD-1 therapy in gastric cancer with peritoneal metastasisGastric Cancer 2025; 28: 825-836

  • ニュース2025/12/1研究成果のご紹介:腫瘍免疫学とがん治療法開発の先端を切り拓く2つの共同研究論文が掲載されました

    本学免疫学研究室では、腫瘍免疫に関する深い知識と高度な解析技術を活かし、国内外の研究者と連携して、革新的ながん治療法の開発を推進しています。 このたび、東北大学・秋田先生らとの共同研究、および 東京大学・Cabral(カブラル)先生らとの共同研究の成果が、それぞれ国際的な権威ある学術誌に掲載されました。 ________________________________________ 1. RNAがんワクチンを革新する脂質ナノ粒子の開発(Journal of Controlled Release) Anindita J, Tanaka H, Oyama R, Matsumaru A, Nakai Y, Tange K, Nagaoka K, Nakanishi H, Kawamura T, Tanaka T, Yamashita T, Kuroda A, Nomura S, Hatakeyama H, Itaka K, Kodama T, Kakimi K, Akita H. Combination of ionizable lipids with oleic acid and vitamin E scaffolds for RNA cancer vaccine delivery. J Control Release. 2025 本研究では、東北大学・秋田教授らと共同で、イオン化脂質にオレイン酸およびビタミンE構造を組み合わせた新規ナノデリバリー基盤の開発に成功しました。 これにより、 •               mRNAワクチンの送達効率向上 •               抗腫瘍免疫応答の増強 が実現し、がんワクチンの新たな可能性を切り拓く成果となっています。 ________________________________________ 2. 免疫抑制薬のコルチコステロイドが、化学療法との併用時には、腫瘍内免疫を整えることでICI治療効果をむしろ高めることを発見(Advanced Science) Martin JD, Nagaoka K, Panagi M, Hosoi A, Mpkeris F, Chen P, Khan TT, Martin MR, Sun C, Voutouri C, Louca M, Papageorgis P, Sumiyoshi A, Nitta N, Takeda K, Aoki I, Kataoka K, Stylianopoulos T, Kakimi K, Cabral H. Antiemesis Corticosteroids Potentiate Checkpoint Blockade Efficacy by Normalizing the Immune Microenvironment in Metastatic Murine Breast Cancer. Adv Sci. 2025 東京大学・Cabral教授らとの共同研究では、抗がん治療における副作用対策として日常的に使用されている制吐用コルチコステロイドが、腫瘍内免疫微小環境を正常化し、免疫チェックポイント阻害剤の効果を高めることを明らかにしました。 これは、既存薬の新たな免疫調整作用を解明した画期的成果であり、臨床応用へ向けた大きな一歩となります。   

  • ニュース2025/12/1論文発表のお知らせ(Cells 2025)

    近畿大学医学部 免疫学教室(長岡孝治、⼩林由香利、垣見和宏)は、患者ごとに存在するネオアンチゲンと、それを認識するT細胞受容体(TCR)を高精度に同定する新規プラットフォーム「NeoPAIR-T」を開発し、その成果が Cells 誌に掲載されました。 NeoPAIR-T は、 CRISPR/Cas9で改変したJurkatレポーターT細胞、 患者由来のEBV-LCL APC、 網羅的なネオアンチゲン・タンデムミニジーン(TMG)技術 を統合した、機能に基づくネオアンチゲン–TCR同定システムです。 従来の「膨大な予測ペプチドを1つずつ検証する」手法と比べ、NeoPAIR-Tは検証量を約95%削減しながら、本当に腫瘍を認識するT細胞を迅速に特定できる点が最大の特徴です。 本技術は、 ✔ 個別化がんワクチン ✔ TCR-T細胞療法 ✔ ネオアンチゲン研究全般 において、新たな加速装置となることが期待されます。Nagaoka K, Kobayashi Y, Kakimi K. NeoPAIR-T: Functional Mapping of Neoantigen-TCR Pairs Using a CRISPR-Engineered Jurkat Reporter System. Cells. 2025 Nov 14;14(22):1789.

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